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政治と科学2 上昇2度以内、合意重い

 案の定、G8の先進国の温暖化対策に対して、中国やインドなど新興国との対立が解けないまま、温室効果ガス排出削減の長期目標設定は、頓挫した。

 しかし、先進国と途上国の間で初めて、重要なことで合意があった。共同通信はそれを次のように書いている。

 「ただ、新興国も含めて、産業革命以来の気温上昇を2度以内に抑えることの重要性の認識で一致した。温暖化の抑制で温度の上限が設定された意義は大きい。温暖化対策の国際交渉の指針になる数値の1つとして生き残るだろう。」

というのだ。

 新興国も含めて、産業革命以来の気温の上昇を2度以内に抑える

というのは極めて重い合意である。排出量がどのようなプロセスになろうと、結果として、この数値になるようにすれば、よいのだから、この結果は今後のひとつの基準になるだろう。

 2度以内という意味は、2050年にこの状態を保っている場合とするならば、具体的にはIPCC第四次報告書によると、持続発展型社会モデルのカーブに近いことだ。目指すべき目標は一応、理にかなっている。少なくとも破滅的ではない。しかし、これをいかに実現するかというと、途上国はその責任は先進国にあるとし、先進国は中国、インドなど主な排出国も参加する形で取り組まなければ意味がないとして対立している。

 科学的な知見から生まれた地球温暖化問題ではあるが、それは決して中立であり、政治には無縁とはいえない状態となっている。それぞれの立場によって、国益を守るために異なる意見になる。それでも、共倒れの破滅だけは避けたいという認識があることが、先進国と途上国との間のこの合意はよく示している。2009.07.10

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