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科学と政治 温暖化とG8

 9日付の各紙夕刊は、余震が続くなど、地震の恐怖がいまだ冷めやらぬイタリア・ラクイラでわざわざ開催されている首脳会議の成果を伝えている。

 G8首脳宣言/先進国、温室ガス80%減/気温上昇2度以下/途上国との協議難航

 静岡新聞夕刊の見出しだが、「2050年までに世界全体の温室効果ガス(排出)を少なくとも50%削減、先進国全体では80%以上削減するとの長期目標を掲げ、先進国として温暖化対策に率先して取り組む姿勢を示した。『産業革命以来の気温上昇を2度以下にする』ことの重要性にも初めて言及した」

 2050年には、G8のいずれの首脳ももうこの世にはいないだろうからか、「50%削減」の基準年もかなりあいまいな幅のあるものにしたまま、こんないい加減なことを平気で言えるのだろうと、皮肉のひとつも言いたくなる。

 ところが、9日付朝日新聞夕刊1面を見ると、

 「先進国80%削減」盛る/温室ガス 気温上昇は2度以内

として、見出しには明記されていないが、

 「測定量を測定する基準にする年について、京都議定書は1990年としていたが、首脳宣言は日本などの主張で『90年またはより最近の複数年の年」とした」

と、静岡新聞よりはわかりやすく、宣言のあいまいな基準年についてきちんと書いていた。感心した。同時に、

 「2度以内」の意味

についても、

 「今回打ち出した『気温上昇を2度以内に抑制」のためには、先進国全体で『20年に90年比25~40%減』『50年に80~95%減』が必要とされる。ともに、日本が掲げる目標より厳しい」

と具体的に記述している。日本の約束は「20年に90年比15%減」だからだ。宣言くらいに排出削減をしないと、大気中の二酸化炭素濃度を現行より引き下げることができないというのは、大変なことである。こうした深刻な科学的な知見に比べて、首脳宣言は「すべての主要排出国が責任ある形で参加することの重要性」をうたって、中国やインドの積極的な参加を間接的に言及してはいるものの、首脳の温暖化に伴う認識はいかにも低いし、鈍い。2009.07.09

  

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