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クールビズ(CoolBiz) ホットな次期「温室効果ガス削減」 

 6月1日、月曜日ということで、小生のマスコミ会社でも、社内週報で、エコプロジェクト事務局からの通達として、

 6月1日からクールビズ/ノーネクタイ・ノー上着

を実施します、と出ている。合わせて温室効果ガス削減と省エネのために、

 冷房時の室温27度C

とします、としている。その後、この室温を28度Cと訂正している。寒がり屋の私としては、28度Cのほうがありがたいし、会社としても省エネ対策としてはこのほうが好ましいであろう。

 ところで、2020年を目標年とする次期「温室効果ガス削減」について、

 クールどころか、ほっとな「議論二分の中期目標」

と題して、5月31日付静岡新聞朝刊で特集している。現行では、日本は、二酸化炭素排出について、1990水準に比べて、2010年にはマイナス6%削減すると約束したのが十年前の京都合意。それが目標年の前年の今年、どうやらマイナスどころか逆にプラス9%ぐらいに増加する見通しとなっている。それをなんとか、目標達成の努力をしているかのように「ごまかす」ために、森林吸収を多めに見積もったり、排出権購入で糊塗を濁したり、と苦心惨憺してつじつま合わせをしている。これが現状である。

 そんな中、記事によると、2020年の増減幅(1990年比)で、日本は

 4%増から、25%減の6つの選択肢

が政府の「中期目標検討委員会」で提示された。論議は、なんと、産業界の「4%増」支持派と、環境団体の「25%減」支持派とが、綱引きし、鋭く対立している。理由はどうあろうと、これまで「6%減」を掲げてきた日本が、今も大気中の二酸化炭素濃度がジリジリ増加するなど、ますます温暖化が深刻化しているのに、いくら現実的な案だとはいえ「4%増」はないだろう。

 これは、木を見て森、いや地球全体を見ない自分さえ良ければそれでよいという考え方だ。京都合意の議長国だった日本にとって、今月中にどの目標値にするか決定するか、世界が注目している。もし仮に、この目標数値をそのまま今年末の締約国会議に提案すれば、国際的な批判はまぬがれまい。はっきりいって、天下の、いや国際社会の笑いものになるだろう。

 一方、環境団体の主張する、もっとも厳しい「25%減」というのは、いかに今から技術革新に力を入れようとも、そして、革命的な技術がただちに開発されて、日本中にあまねく普及したとしても、実現はいかにも現実離れしている。この数値は、気候変動に関する政府間パネルが、温暖化の深刻な被害回避には「先進国全体では2020年に1990年比で25%-40%減」が必要だとしていることを受けて、最低限の妥協で考慮されたものらしい。科学者の科学的な事実を踏まえた数字であるから尊重したい。しかし、だからといって、そのまま採用するというのはいかにも、知恵がなさすぎる。科学的な根拠に依拠しながらも、長期的な視点に立った戦略的な妥協が必要だ。戦略的な妥協としては、今年一月、日本は、二酸化炭素などの温室効果ガスの濃度分布を宇宙から高精度、海をも含めた広範囲、しかも時々刻々に測定できる衛星「いぶき」の打ち上げに成功し、そろそろ本格的な運用に入ろうとしている。こうした貢献も加味した約束が守れる数値目標を提案すべきである。数値目標だけをあれこれいじりまわして、大騒ぎするのは気楽だが、実りは少ない。戦略的に方策としては、環境保護派も、産業界も、もっと国民に主張を広くアピールすべきである。会議の場で、こそこそ、あるいは、がなりたてるた゜けでは、実りある論議にはなるまい。

 この意味で、「25%減」もまた、厚顔無恥にもほどがあり、できもしないことを平気で公約するのは能天気な、そして無責任な公約であるとして、天下の笑いものになるだろう。現在、「9%増」なのに、十年後に「25%減」にしますと、いくら数字合わせを示したところで、誰も信用しまい。こんな目標値を出せば、逆に、京都合意の議長国として責任が厳しく問われるであろう。一度約束を破った国がふたたびホラを吹いても、誰も信用しない。国際社会の笑いものになるだけである。国際社会はそれほど非情であることを知るべきだ。

 こんなことでは、ばかばかしくて、中国はもちろん、米国すら締約国会議に期待をかける気にもならないだろう。二酸化炭素問題は、科学者の予算獲得のためのお遊びではなく、国益をかけた冷酷なまでの戦いなのだ。環境省にだけ任せておけばいい問題ではない。

 そんなことを考えていたら、今年の夏はますます暑くなるのでは、と心配だ。2009.06.01

 そんなことを考えていたら、6月3日付毎日新聞朝刊で、

 温室ガス 調査ごとに結果に差/質問方法が影響か

と出ている。内閣官房の無作為抽出の面接による世論調査(回答約1200人)では、「90年比7%減」が最多で、45%が支持。ところが、環境保護派のNGO(ジャパン・フォー・サスティナビリティ)のネット国際世論調査では、「90年比25%減」が最多で、50%が支持するという正反対の結果となっている。同じ内閣官房調査でも、政府検討委員会の上記6案を提示し、意見をメールなどで募集したところ、1万7000通近い回答が得られたが、「90年比4%増」が最多で、74%が支持している。さらに、国内外のNGOが協力して調査会社に依頼した「90年比25%減」の評価に対する無作為電話調査(有効回答約1000人)では、「ほぼ適切」が最多で、41%が支持。

 これだけ差があるということは、調査する側の質問の仕方に主な原因があると、記事は分析している。

 内閣官房の調査のように、例えば大幅に削減すると、国民負担もそれに伴って増大するが、という誘導的な前提を述べて、調査すると、削減%は小さくなる。逆に、環境保護派の調査のように、例えば、公的な政府間パネルが「90年比25-40%削減」を科学的な根拠を挙げて試算しているが、という誘導的な前提を述べて、調査すると、削減幅は大きくなるだろう。

 つまり、削減目標の設定は、足して二で割る式の、もともと政治的にならざるを得ないが、その点を薄めて、その設定の客観性を国民にアピールするためには、調査主体を慎重に決める必要があることを示している。逆に言えば、国民は、調査の質問内容を十分吟味する必要があることも示唆している。

 ということは、政府としては「4%増」も「25%減」も採用できないことになる。はっきり言えば、まさにこの二つを足して二で割る式を地でいく「10%減」、すなわち、上記6案のうちの「90年比8%減-17%減」に落ち着くのではないか。この数字は、現行目標値「6%減」に比べては厳しい数字ではあるものの、「8%減」でもOKと解釈すれば、落としどころであろう。2009.06.03

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