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車版「ウサギとカメ」 遅いものが勝つという発想

  堅いイメージの日経新聞だが、夕刊終面はなかなか面白い。6月8日付の「らいふプラス 遅いもの勝ち」は、堅い内容だが、見出しがいい。昨年まで4年連続で交通事故死者全国ワースト1の愛知県の県警が、なんとか交通死を減らそうと、ユニークな実験をしているというのだ。実験場所は、小生の自宅のある浜松市中心部から近い、愛知県豊橋市のJR豊橋駅にほど近い国道1号線。

 制限速度50キロを守ってゆっくり走れば、交差点にある信号機が次々と「青」になり、スイスイとノンストップで通過できるという仕掛けであり、制限速度以上を出して追い越していく車があっても、気にしない、気にしない。先の信号機に引っかかり、停車中。そのうちに、追い越していった車を、今度はこちらが追い越してしまうという案配。信号機と信号機の間の距離を制限速度で走ると信号機に引っかからないように信号機を制御しているというわけだ。

 つまり、遅いもの勝ち、つまり、車版「ウサギとカメ」

なのである。制限速度以上のスピードを出しても、交差点の信号機で引っかかり、休んでしまうことになる。ゆっくり休まず信号機を通過していくほうが、結局、スピードを出した車、ウサギを追い越してしまう。こうした発想で、スピードの出し過ぎや、信号機の待ちでイライラを解消し、交通死を少しでも減らそうというのだ。

 高尚な言い方をすれば、

 「スローシティ」

の発想だ。競争とスピードと効率を優先する社会から、人間らしいリズムでゆったり暮らすまちづくり運動である。イタリアン流「スローフード」運動の流れをくむ考え方である。

 それにしても、豊橋市は、というか、愛知県は

 会社採用は「早いもの勝ち」という樹研工業/ 車運転は「遅いもの勝ち」の愛知県警。

というように、ユニークな発想の持ち主が多いのかも知れない。2009.06.10

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