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納豆は地球を救うか びっくり、救うのです

 朝の出勤途中の無料バスの中で、ラジオ(SBS)を聞いている。静岡駅から会社までのほんの10分くらいの間だが、「週間エンター」という番組である。今週は、ユニークな研究をしている人の紹介であった。小生、納豆好きだが、あの糸引き納豆の糸はなぜできるのかということは考えたことがなかった。ところが、九州大学農学部の原敏夫准教授はそんな疑問を持った。それどころか、そこから出発して30年の挑戦が始まったのだ。そのきっかけは、なんと、助手時代に、ヨーロッパのオースリアから女性留学生が

 日本の納豆研究

のため、原さんの研究室にやってきたことだった。そこから

 納豆はなぜ糸を引くか

という研究が始まった。その原因を15年にわたって追究していく中で、ついに納豆菌の中の特定の遺伝子が納豆の糸(γ-ポリグルタミン酸)をつくることを明らかにした。糸に放射線を当てると、吸水性、生分解性および可塑性という特徴を持つ納豆樹脂ができる。これが水を吸収すると透明なゲル状になる。これがなんと、1グラムの納豆の糸では、5リットルもの水を抱えることができる。つまり、保水性がとてもよいことを突き止めた。納豆樹脂はハチの巣構造になっていてその穴に水を抱え込むのである。糸に当てる放射線量を調節して構造のきめ細かさを増大させれば、場合によっては、なんと20リットルもの水を抱え込むことができるという。

 そんな話を原さんは、短い時間のラジオインタビューで要領よく答えていた。これだけなら、誰もこの研究に興味を持たなかったかも知れない。しかし、原さんは、ある時、

 これは砂漠を緑化するのに役立つかも知れない

とひらめいたそうだ。納豆樹脂を栄養豊富なヘドロや植物の種と一緒に砂漠に埋めると、発芽して、緑化できるかも知れないというわけだ。研究室で発芽実験に成功するだけでは気が済まなくなったのか、最近、中国・ゴビ砂漠でボランティアとともに、植樹基地までつくって、着々と「地球を救う」壮大な実験を今もしているという。砂漠緑化事業である。

 そんな夢とともに、納豆樹脂関連商品づくりのため、

 ハラテックインターナショナル株式会社(本社=福岡市博多区)

まで設立して、取締役となっているというのだから、すごい。大学発のベンチャー企業である。最近では「納豆樹脂を活用したアトピー性皮膚炎患者向け保湿剤の開発」研究が国に認められ、実用化に向けてスタートしている。

 原さんの著書に『納豆は地球を救う』(リバティ書房)がある。納豆パワーもすごいが、地球を救おうという原さんの研究心のパワーはもっとすごい。科学のための科学も結構だが、社会のための科学はもっと結構だ。

 余断だが、納豆は日本独自の食品と考えがちだが、東アジア一帯に「納豆文化圏」を形成している。食べ方や形は少し違うが、韓国にも中国にも納豆はある。その起源は原さんによると、中国・雲南地方だという。さらに、アフリカにも納豆文化圏がある。西アフリカには「ダワダワ」という納豆菌を使った伝統食品があるという。つまり、

 原説によると、糸引き納豆の歴史は、雲南から西アフリカへ。それに伴って、おそらく人類の起源の数百万年までさかのぼるかもしれないのだ。

 納豆を知れば、人類の移動数百万年の歴史がわかる。2009.05.28

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