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映画「ウォッチメン」 真夜中の劇場で

 アメリカで制作されたこういう映画を日本人は、どの程度理解できるのだろうか、というのがこの今公開中の「ウォッチメン」を見終わった時の正直な印象である。深夜ということもあり、入場者も10人程度。予備知識なしで、たまには、小中学生は鑑賞禁止というR-15指定の映画もいいかな、という軽い気持ちで、期待もしないで見た。見たが、いつまでたっても筋書きが分からない。制作意図も分からない。やたら暴力シーン、流血シーンが出てくるだけで、退屈な映画だった。そのくせ、キューバ危機、ケネディ大統領暗殺事件、アフガン侵攻、ベトナム戦争の実写フイルムも挿入されている。かつて世界を震撼させた大事件の陰には何も知らない多くの人々を守るために監視者(ウォッチメン)がいたが、それが次々と殺されていくという、ごく大雑把なあらすじのあらすじしかわからない。

 そんな中で、分かるのが、この映画はいかにもスーパーマン好きのアメリカの映画だなあ、ということぐらいだ。宇宙船に乗って大活躍するスーパーマン=「ウォッチメン」という構図だ。スパイダーマン好きのアメリカ人の映画という印象も持った。火星までスーパーマンがテレポートするというのだから、ひっちゃかめっちゃかと言ってはザック・スナイダー監督に失礼か。女ヒーローが出てくるのは「バッドマン・リターン」を思い出す。また火星までのテレポートでは、私の好きな映画のひとつ「スターゲイト」にも似ていた。こんなことでは、原作者のアラン・ムーア氏にも非礼かもしれない。いくら20年前にアメリカでヒットした漫画であり、さまざまな賞も受けているといっても、分からないものは分からない。

 誰かが、言っていたが、日本で言えば、手塚治虫の「火の鳥」のようなものかもしれない。あの漫画をアメリカ人が理解するのは大変にむずかしいだろうと思う。

 映画は、その国の文化や歴史、物の見方がよく分かっていないとわからないものもあるということを思い知らされた深夜の映画鑑賞だった。2009.04.05

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