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和をもって尊しとなす 小中学校のトイレ考

 たまにはスポーツ紙を読んでみるものだ、ということを思い知らされた。4月10日付「スポーツニッポン」紙だ。エッセイストの吉永みち子さんが「言わぬ損より言った損」に「『和式』トイレで踏ん張らなくても」という愉快なコラムを書いている。実に鋭い。今や世の中、家庭はもちろん、公共施設でも、洋式トイレがほとんどである。なのに、なぜか、公立小中学は依然として和式中心なのだ。具体的な数字を挙げていて説得力がある。

 吉永さんによると、五年以内に新築・改築した、まだ新しい公立小中学校のトイレでも、和式中心か、和洋式が半々なのが65%、3校に2校。洋式中心は35%だという(新築・改築から五年以上立っている場合は、92%が和式中心)。これに対し、世間では、2006年現在の調査で、97%の家庭や公共施設が洋式トイレ。

 これだけ世間には、今、洋式トイレが普及しているのに、学校では、五年以内に新築・改築した公立小中学では、いまだに和式トイレ中心なのはなぜか、というわけだ。世間並みなら、最近新築・改築した学校は、ほとんどが洋式トイレであってもおかしくない。それがなぜ、3校に1校しかない。このずれから、新入学の小学一年生や新園児たちのほとんどが、家では洋式トイレしか使っていないので、和式トイレの使い方が分からず、先生方が児童・園児に使い方を教えるのに、今、てんやわんやなのだそうだ。ほとんどの若い先生たちだって家庭では、洋式トイレを使っているはずなので、使い方を教えられない若い先生もいると考えられるから大変だ。洋式と和式では、座り方も違うが、もっと違うのは、ドアに向かって座るか、和式のようにドアを背にしてしゃがむか、これなど心理的にも最初はとまどうのではないか。吉永さんも、そんな戸惑いを「想像を絶することだった」と書いている。

 こんなところにも、学校というところは、変化を嫌う、保守的なところ

というイメージを裏付ける事例があるというわけだ。

 いや、なに、聖徳太子ではないが、「和式をもって尊しとなす」という伝統的な和の精神

をトイレに持ち込んだだけという見方もできる。食事もいすの腰掛け式であり、トイレも腰掛け式の水洗トイレに違いない児童・園児もきっと、学校のトイレでまず、カルチャーショックを受けていることだろう。スポーツ紙のおかげで、教育現場のてんやわんやを知ったり、学校というところは、いまだにどういうところかということを、意外な視点から改めて教えてくれたりした一日だった。2009.04.10

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