« だから言ったじゃないか 成約率7.7%の衝撃/貸金業規制強化の陥穽 | トップページ | 山本一力さんのこと 春の新聞週間に寄せて »

泰山鳴動して  結局、人工衛星の打ち上げ失敗か 

 結局、北朝鮮ミサイル打ち上げ騒動の結末は、人工衛星の打ち上げの失敗ということなのだろう。4月6日付読売新聞夕刊の米専門家の見方や、7日付読売新聞朝刊と7日付静岡新聞朝刊の日本政府の判断を総合すると、打ち上げられた軌道や飛翔体の先端部分の構造から、前米ミサイル防衛局長ら3専門家がともに「人工衛星の打ち上げが目的」という認識で一致した。それが二段目以降のブースターロケットの切り離しに失敗し、人工衛星を地球を回る軌道に乗せるのに必要な秒速8キロにまで速度を上げることができず、そのまま、地球の重力に引き戻されて、海上に落下したというのがどうやら真相のようだ。

 要するに、人工衛星の打ち上げに失敗

ということなのだ。日本政府も、「いかなる物体も軌道に乗っていない」との北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)の情報、自衛隊の独自情報の解析結果、「(軌道に乗った)衛星からの電波(470キロヘルツ)が届いている」とする北朝鮮の主張の未確認- などから「衛星確認せず」と、北朝鮮の主張を否定している。だから、もともと、地上に戻ってくるミサイルだったとまでは日本政府も主張できない。今回、成功すれば人工衛星として、大々的に宣伝できる。失敗して、海上に先端部分が落下しても、直ちにはミサイルとは断言できない。人工衛星の打ち上げ失敗かもしれないからだ。そのどちらかなのか、証拠をつかむためには、先端部分の中身を知る必要がある。しかし、失敗した場合、それは海底に沈んで証拠は完全に隠滅できる。北朝鮮としては、分別がつかなくても構わない。むしろ、そのほうが都合がいい。暗に弾道ミサイルとしても、ここまで開発が進んでいるのだぞ、と日本はじめ国際社会に脅す効果もあるからだ。そうふんだ節がある。そこが北朝鮮のずるいところだ。国内的には、人工衛星打ち上げ成功という「大本営発表」で祝勝ムードを盛り上げる材料にする。あとはどうにでもなる。

 そういうきわどい戦略だろうが、多くの国民が食うや食わずの苦しい生活を強いられている今このときに100億円以上もかけて人工衛星にしろ、ミサイルにしろ「打ち上げる」必要性がどこにあるのだろうか。そんな金があるなら、国民生活の向上に振り向ければ、よほど首領さまの権威が高まるのではないか。そう考えるのはある意味、豊かな日本に暮らすせいだろうか。 

 成功しても、しなくても打ち上げ騒動の最大の被害者は、北朝鮮の国民だ。 2009.04.07

|

« だから言ったじゃないか 成約率7.7%の衝撃/貸金業規制強化の陥穽 | トップページ | 山本一力さんのこと 春の新聞週間に寄せて »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/533942/44594451

この記事へのトラックバック一覧です: 泰山鳴動して  結局、人工衛星の打ち上げ失敗か :

« だから言ったじゃないか 成約率7.7%の衝撃/貸金業規制強化の陥穽 | トップページ | 山本一力さんのこと 春の新聞週間に寄せて »