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ロシアの「復活」  社会主義 資本主義 国家資本主義

 最近放送されたNHKスペシャル「プーチンのリスト」「プーチンのロシア」を見た。ロシアの大企業に半年間にわたって密着、天国から地獄へ、リーマンショックによる超巨大企業の存亡の危機。原油高騰で稼ぎ出した国家資金50兆円争奪のすさまじい現実を紹介していた。その結果が、国家による強力な経済統制の再来。一方で、厳寒のモスクワ市民の困窮生活。そこから起こるアルコール中毒者の激増。プーチン首相は、民衆を貧困から救い出す手段としてロシア正教を復活、普及させることに力を注いでいた。

 超格差社会の現実から民衆を救い出すには、政治だけでなく、民衆の心をとらえる、政治と密着した宗教が必要なのだ。

 かつて、ロシアの「復活」は、大地、つまり農民から始まるとされていた。レフ・トルストイの「復活」に代表されるように、トルストイ文学に共通するのは、

 歴史を動かすものは、英雄でも、貴族でもない。それは、農民である

という歴史認識であった。だから、貴族に生まれたトルストイにとって、すべてを捨て、一人の無名の農民になることが夢であった。そのためか、彼の墓には、墓碑銘は刻まれていない。トルストイの理想は、一口で言えば、

ユートピア共産主義

であった。同じ宗教の下で複数の家族が自給自足の共同作業しながら生計を立てるというものであった。いわゆるコンミューンである。そんなロシアを求めて、詩人の辻井喬が

 「トルストイの大地 辻井喬のロシア巡礼」(2001年11月24日、NHKハイビジョン放送)

という番組で、ロシアのそこここを訪ねていた。それから8年。

国家資本主義

が現実化しはじめているようだ。今や、

 歴史を動かすものは、農民でも、大富豪でもない。それはプーチンとロシア正教である。

 番組から、そんな印象を強く持った。

 信仰心のない国は不幸だ。しかし、信仰心に頼らざるを得ない国も、これまた不幸と言えるだろう。 2009.03.04

  

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