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政治家の資質  情熱 責任感 判断力

 空港立木問題の責任をとって石川嘉延・静岡県知事が辞職表明した日、静岡市内のホテルで、静岡政経研究会の講演会が開かれるというので、出掛けた。共同通信社の西川(さいかわ)孝純・論説委員長(新潟県柏崎市出身)が「衆院解散・総選挙の行方を占う」。小沢一郎代表続投宣言があった直後というタイミングの良さもあり、会場はほぼ満員の盛況であった。マックス・ウェーバーの『職業としての政治』(1919年)を引用して、政治家の重要な資質として、情熱、責任感、判断力の三つを挙げていると話し、西川氏も同意していたように思った。話は面白かったが、筋が一本通っていなくて、しかも起承転結がない。明確な主張点はなかったように感じた。

ただ、解散時期については、「政治は一寸先は闇」であり、解散権を持っている麻生太郎首相を含めて誰にも「分からない」と前置きした上で、

 「麻生首相は任期満了に近づいても必ず解散を行うだろう」

と断言していた。

 「過去に八月の総選挙投票はなかった。このジンクスが破られるかも知れない」

とも予測、というか占った。さまざまな政治状況を分析した上で、

 「民主党を中心とした政権交代の可能性が相当高い」

とも予想した。個人的には民主党政権に期待している西川委員長らしい分析である。さらに、今回の小沢企業献金事件で、国民の間に政治不信が高まり、

 「投票率が下がる」

のが心配と話していた。あえて言わせてもらえば、いずれの断言、占い、予測、予想、心配も外れるだろう。共同通信出身者の個人的な予測が、私の知るかぎり、これまで当たったためしがないからだ。

 もう一方の通信社、時事通信社の田﨑史郎・解説委員長(福井県出身)の近著『政治家失格 なぜ日本の政治はダメなのか』(文春新書)を拾い読みしてみた。タイトルも、サブタイトルも陳腐。しかし、政治家の資質として、具体的に六つを挙げていたのが、面白く、興味が持てたので、ここに記しておく。

 田中角栄のような「風圧」力。最後までやり抜く気迫のことである。竹下登のような「運用」力。梶山静六のような「軍師」力。その時代、時代の大きな問題を提示し、戦略を練る力である。橋本龍太郎、小渕恵三のような「操縦」力。人を適材適所に配する「人を見る目」。小泉純一郎のような「言葉」の力。どんな国にしたいのか、国民に直接語ることのできる力。

ということは、逆に、ここに登場しなかった最近の首相、麻生太郎、福田康夫、安倍晋三、森喜朗、村山富市、羽田孜、細川護煕、宮沢喜一、海部俊樹、宇野宗佑などは、首相の器ではないということを間接的に言っていることになる。ただ、中曽根康弘、佐藤栄作、吉田茂など、長期政権だった首相が出てこないのは、どうしたことだろう。それとも、六つの要件をすべて備えていると言うことだろうか。『政治家失格』をきちんと全部読む必要があるのかも知れない。2009.03.25

 

 

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