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歯の掃除教える母ザル  サル社会にも独自文化?

 3月11日付朝日新聞に、子に歯の掃除の仕方について教えている母ザルについて、次のような囲み記事が載っている。

 歯の掃除はこうするの/母ザル、子の前ではゆっくり実演 京大霊長研が撮影

 「カニクイザルの母親が、人の(長い)髪の毛を使って歯を掃除し、大げさなしぐさで子ザルに教えているようだ-。こんなサルの行動の撮影に京都大霊長類研究所の正高信男教授らが成功した。親が子に道具の使い方を教えているとすれば、動物では初めての確認という。10日付米科学誌「プロスワン」に発表した。」

 同様の囲み記事は、少し記事の書き方は異なるものの、同日付静岡新聞(=共同通信)にも掲載されている。大事なことは、管理された動物園での撮影ではなく、タイにすむ野生カニクイザルの群れを調べた結果であるという点だ。道具を使う野生の動物は、これまでにもサル以外、例えばダーウィン・フィンチというキツツキでも見つかっているが、それは、親の行動を見て自然と道具を使うようになったと考えられていた。これに対し、今回の発見では、親が子に積極的に教えているようなのだ。

   もうひとつ大事な点は、道具を使うのは、たいてい、えさを獲得する場合に限られているのに対し、今回は、歯の掃除というえさとは直接関係がないところで、道具の使い方を教えていたことだ。こうなると野生のサル社会にも、人間社会同様、親から子へ独自の文化が伝えられているとさえ、考えたくなる。そういう考え方が正しいかどうか、今後の調査で検証されるだろう。

 ただ、どうして教えているとわかるのかというと、通常では数秒で歯の掃除を終えるのに対し、今回の行動では、母ザルは子どもの目を見ながら、子ザルにもはっきりとわかるように、ゆっくり、しかも大げさに掃除のやり方をしたからだという。子ザルもその様子をじっとみつめていたという。今後の継続調査で、この子ザルも、母親に教えてもらったとおり、歯の掃除をするかどうか、興味深い。

 父ザルは子育てを基本的にはしないが、母ザルと同じ要領で子も歯の掃除をすることが確認されれば、母ザルから子に「文化」が継承されているという仮説も成り立ちそうだ。2009.03.11

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