日記・コラム・つぶやき

2016年3月15日 (火)

せせらぎ水路でのシジミ自然繁殖試験の結果 -- 交流会特集⑤ 稚貝大量発生の可能性

Imgp8592 (2016.03.01) 口頭発表にはなかったが、パネルセッションで、佐鳴湖シジミプロジェクト協議会の辻野兼範さんが、東岸中央にある浄化施設に隣接して設けられた親水空間、せせらぎ水路でのシジミ自然繁殖実験の結果について、過去数年間の試みとも比較できるようまとめて報告を行った。

 試験実施の中心となっていた同協議会の佐倉康男さんもその発生概要を協議会にすでに報告していたが、計測と考察も踏まえて外部への詳しい結果報告は、今回が初めて。

 この結果は、比較的に水環境のよい

 親水空間、せせらぎ水路での自然繁殖による大量の幼貝発生の可能性を示唆するもの

であり、ここにパネル掲示をそのまま紹介しておく。今後の確証試験と発生の分析が待たれる。

 なお、大量発生の現場となっと当時(2015年10月31日)の様子も写真などで紹介しておく(写真上=東岸のせせらぎ水路、と以下)。このスナップからもわかるが、この日は県立浜松大平台高校生ボランティアも総出で作業を行っている。

 写真下は引き上げ直後の様子(白く輝いているのは1円玉=直径20ミリ)

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 ● パネルセッションの発表

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 ● 現場の様子

 ザル内一掴みの様子

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調べた貝の様子全景(1円玉付き)

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このうち、 殻長最小は5ミリ

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佐鳴湖の塩水化による生物相の変化  ---- 交流会2016特集④ 藤森文臣

(2016.02.24)  佐鳴湖の塩水化に伴う魚類を中心とした生物相を長年にわたり調査してきた藤森文臣さんによる生物に与える塩水の影響について、これまでにわかった調査結果が紹介された。とくに、2000年に浜名湖と佐鳴湖とをつないだ放水路の運用による影響が実際にどの程度のものなのかということが注目された。

 その結果、塩化イオンの濃度が、湖心で1980年代に比べて、放水路完成後は倍増加しており、それに伴って最近の魚相も海水性の魚類を中心に、あきらかに変化していることが読み取れた。にもかかわらず、これまでの調査および記録は十分ではないとの認識も示されており、今後も同様の調査を継続して行っていく必要性が、水産資源の確保の上からもあらためて強調されている。

 発表の詳細は以下の通り。

 ● 発表

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2016年3月14日 (月)

段子川の水文調査  ------------------- 交流会2016特集③ 戸田三津夫

(2016.02.21)  佐鳴湖交流会2016におけるシジミプロジェクト協議会会長の戸田三津夫さんの発表、

  段子川の水文調査

の発表概要は以下の通り。

 佐鳴湖の流入河川の水は三方原のどのあたりから、どのくらいの水量でやってきているのかという調査を水分子の安定同位体分析で追跡したもの(塩水希釈法)。採取した水に含まれている同位体比率による比重の差からその出所を突き止めようという手法である。重い水分子は低空で降雨となり、軽い水分子は高高度で降って来て、段子川に流れ込み、やがては湖に入ってくるという状況を踏まえた調査である。

 ただ、比重や濃度は比較的に容易に知ることができるが、全体の水量、流量の推定となると、混合不良などなかなかの困難が伴う。

  とはいえ、佐鳴湖というのは、三方原台地に降り注いだ雨水が地下水となって谷に向かって流れ込む湧き水を砂州がせき止めてできたという構造になっていることに着目した調査手法である。

 調査結果から、湖の水量を確保する具体策として、地下からの湧水箇所で、三面張りとなっている河川床の一部を取り除いて河底に穴をあける改善策を提案している。まだまだ北岸あたりには豊富にあるはずの地下からの湧き水をもっと活用しようという提案として注目されている。

 ●発表 

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● 提案 湧水ポイントで河床コア抜きで河川改善

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ヨシ植栽の浄化作用を検証する  -------- 佐鳴湖交流会2016特集② 辻野兼範

(2016.02.20)  佐鳴湖交流会2016において、シジミプロジェクト協議会会員の辻野兼範さんの発表は次の通り。

 結論として、ヨシ植栽による水質浄化については、

 その効果はほとんどない

ということを定量的に検証し、結論付けたものである。基調講演したこのときの中村講演と結論は一致している。それぞれのスライドの辻野さん自身による解説も、最後に添付。

( 注記 講演中に使用されたこのスライドは、ダブルクリックで拡大できる )

● 検証

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●  スライド解説

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2015年12月 3日 (木)

親貝のせせらぎ水路戻し作業 - 11月29日

(2015.12.04)

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2015年11月24日 (火)

宍道湖、ヤマトシジミへの旅 

Imgp8433_1_1 (2015.10.01)  この秋、9月7日月曜日早朝、宍道湖漁協の若い桑原正樹さんの案内で、宍道湖のシジミ漁の様子を湖上の真近かで、見学と取材をさせていただいた。桑原さんは、大学で生物学を学んだ。湖上では長年しじみ漁に携わっている漁師、佃博至さんにお世話になった。

 シジミ漁には、直接漁師が湖に入る伝統的な「入り掻き」、船に乗ってジョレンという道具で採る「手掻き」、足でたくみに船をあやつり、漁船を直径数十メートルの円を描くように移動させて採る「機械掻き」の三種類の方法がある。

 シジミ漁には、漁期、週間単位の休漁日の設定、一日のうちでの時間帯(季節で変化するが早朝のみ)、漁獲量の制限(90キロ)、箱の大きさの統一、10ミリ以下の稚貝漁をとれないようにする道具の使用などそれぞれにかなり厳しい取り決めがある。それはもちろんだが、宍道湖には一定の場所に保護区=しじみ禁漁区も設定されているという。 

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 ● 取材スナップ

  ・ 入り掻きの様子

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 ・ 船上での手掻きの様子

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 ・ 船上での機械掻きの様子

   大きく輪を描くように船を操る。航跡に注意。

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 ・ 船上での処理の様子

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 ・ 湖岸の様子 小さくだが、青サギ(中央やや右)が写っている。湖岸からみるとシジミ漁の漁船が約30隻(下)

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 ・ 取材でもらった取れ立て宍道湖シジミ(砂出しは、このようにザルに入れて)

   以下は、宍道湖の湖岸すぐ近くの「宍道湖しじみ館」 

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● 注記

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  ● 補遺 宍道湖の漁法およびシジミ漁について

 これらについて、宍道湖漁協が作成したわかりやすい図解資料(一枚ものポスター)があります。入手希望者は、以下の通信欄でお知らせください。メール送信します。 

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RAIN房から支援助成の採用通知が届く

(2015.10.01)

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ヤマトシジミのぶつぶつベランダ日記 ①  ------ セッティング

(2015.11.24)   勤労感謝の日というわけでもないのだが、近くのスーパーで

 木曽三川(木曽川、長良川、揖斐川)という三重県産シジミ

を1パックを買ってきて、ベランダで育ててみることにした。ザルに入れて砂出しをしてみると、すべて生きていたので、そのうちの20個体(オスとメスそれぞれ10個ぐらいという按配)。エサは近くの佐鳴湖のプランクトン入り水。

 ちょっと工夫したのは、以下の写真でもわかるように

 干潟環境で育ててみる

という実験である。

 ● 環境設定- 失敗から学んで

 だから、水深は、親貝と同レベルの1.0センチ。つまり、貝の一部が水面に出るか出ないかの深さにする。エアレーションはしないのだ。いわば、ほったらかしのベランダ放流である。

 これでも十分育つはずだというこれまでの経験に基づく見込み、仮説からこういう環境を設定した。

 佐鳴湖の砂と泥あるいは小石を数センチの厚さに敷いたバットの大きさは

 35センチ×20センチ

である。だから、シジミ1個あたり

 35平方センチ/1個体

ということになる。6センチ角に1個の環境ということになる。

 また、以下の写真のように、ちょっとした日陰環境(半透明の青バインダーを利用)もつくってみた。一日1回、ないし2回の水やりがブログ子の日課である。

 ● ベランダの干潟で自然繁殖するか

 果たして、このセッティングで、来春まで生きのびられるか。生きのびられるとして、来夏6-8月の繁殖期に自然繁殖するかどうか(実は、今夏、ハウスで人工産卵させた受精卵の段階で、この実験をスタートさせたのだが、ベランダは30℃以上の猛暑でとても育つような状況ではない。途中で室内育成に切り替えたのだが、約1か月で失敗。数ミリの稚貝まで育つものはまったくなかった)。

 今度は成功するか、そんな楽しみを期待している。

 本日の室温は22℃。なんとか育つ適度な温度である。

 ● スナップ写真 写真のダブルクリックで拡大

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 ● 補遺  タイワンとヤマトの比較(1目盛=1ミリ)

    このタイワン(殻表面の筋模様がヤマトよりはっきりしている)は、スーパーのパックのなかに1個混入していたもの。写真の右側のものは、ヤマトシジミであることは間違いない。

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2015年7月28日 (火)

シジミ試食昼食会の様子 7月25日土曜日

(2015.07.28)  シジミハウスで1年、その後、湖で1年育て、ことし5月16日にせせらぎ水路実験圃から引き上げた佐鳴湖ヤマトシジミの試食昼食会が

 園芸ハウス風のコミュニティレストラン「C.Cafe」

で開かれた(浜松市中区富塚町)。参加者は会員と、県立浜松大平台高校ボランテイアら5人の合計10人。

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 ● 試食会のスナップ写真

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重要 !戸田会長の発見メモ(2015年5月17日付)

(2015.07.28)  2015年5月16日、大平台高校ボランティア7人とともに、せせらぎ水路に1年間放流していた育成カゴを引き上げ、点検した。

 同時に、ハウス内清掃も戸田会長を中心に行う。

 作業の終了後、戸田会長が意外な事実を発見した。

 以下はそのメモである。注意すべきは同様な事態が去年も発生していた(発見者は佐倉さん)。

 ● 戸田発見メモ

 土曜日はご苦労様でした。

本日日曜日(5月17日)、作業の事後確認のために現地シジミハウスに行きました。
はじめて見る観察事実がありましたので、お伝えします。

オーバーフロー排水管が湖方向にのびた先の、砂とも土ともつかない
やっと水がちょろちょろ流れる地面に

 多数のシジミがいる

のを見つけました。ざっと面積0.5m3くらいのところに宍道湖出荷サイズをはるかに
超えるサイズのものが

 449個体

いました。入って左手前の水槽内に吊るしておきました。
この密度は宍道湖の生息密度1000個体/m3に匹敵します。
おそらく、受精卵、幼生、あるいは着底間もない稚貝が流れ落ち、
濡れた地面に定着、成長したものと思われます。

 昨年の清掃作業でも、下記のようなことがありました。
清掃時の排水をネットで受けたはず(高校生に任せたのでちゃんと事後確認ができていませんでした)にもかかわらず、排水出口付近から100を上回る個体を佐倉さんが発見しました。以後の作業の改善事項となりました。
今回は、清掃作業に際して排水をタマネギネットで受け、細心の注意を払いました。
それでも、一部経路(受水槽のオーバーフロー管)からは少し流出がありました。

 タマネギネットから数十個体、排水管出口から数個体を回収しました。

 ですが、今日の発見個体数は、砂利まじりの砂の中に、大根が畑で生長したように
うまく潜っていました。ので、土曜日に逸出して再度潜ったとは思えません。
 今後の試験では、このあたりのことを解明すると大きなヒントが得られるような気がしています。

 ● 発見から類推できること

 ここから類推できることは、次の諸点です。
1. 水深は必要ない(水深を深くとるから腐泥がたまり弊害が出る)。
2. 大量の水よりも、酸素をある程度含んだ水に絶えずさらされることが重要。
 したがって、餌生物の密度が十分あれば大量の水の供給は必要ない。
3. 底質は砂でもよいが、砂礫(粒径2ないし3センチ程度の礫混じり)でも問題ない。
 砂のみだとかえって嫌気性になる危険性が高いかもしれない。
4. 稚貝着底には、幼生がいる水が砂礫にさらされる頻度が高いほど有利かもしれない。
5. シジミ成長には、システム末端パイプから出る、ほとんど懸濁物のない水で十分。
 あるいはその方が好適かもしれない。

 ● 新たな試験法

 これらから新たな試験方法を考えました。
 第一。

 佐鳴湖では、揚水した水は受水槽で軽く沈殿させても飼育水槽まで入いる。だから水槽を清掃しないとすぐに底に腐泥がたまる。

 ので、第二。
1.飼育水槽内に、砂礫を入れた底上げした飼育床をつくる。いままで静かにオーバーフロー
 配水していたものを、ウナギ屋がやるように空気を含ませてちらちらその上に落とす。
2. さらに、エアレーションにより、飼育水槽下層の水を飼育床(上層)に循環させる。
3. システム全体からの排水管の出口付近(湖岸)に、より好適な砂礫を用意する。
(すこし環境を整えてきました。誰かが見つけてとられなければよいのですが)
4. 湖岸近いところの排水口の先のところどころに砂礫を置き、稚貝の発生を観察する。

 第三。

 思うに、自然界では、波打ち際は長期に干上がる危険性、大きな捕食圧などのために生息好適地になっていないだけではないか。

 最後に。

 きちんと沈殿させて水の供給をしぼった方が成績が上がるかもしれません。しかし、腐泥の処理(除去)作業にはなお工夫が必要でしょう。

 以上のほか、いろいろ思案中。

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