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2014年11月29日 (土)

戸田会長が佐鳴台中で出前授業 

(2014.11.27)  今年も佐鳴台中学校の体育館で、戸田三津夫会長を講師に佐鳴湖出前授業が11月21日に行なわれました( 写真右 )。中学1年生3クラス、総合学習の時間として約90人が授業を受けました。

 Imgp63472014 佐鳴湖というのはどういう湖か、どのような水循環をしているのか、汚れがひどい原因は何か、さらには近代農業と化学肥料、エネルギー問題など、環境問題では理科と社会科とが複雑に関係するという点について総合的に学びました。

 具体的には、1時間のスライドを使った授業とシジミの水質浄化実験、湖の汚れの原因となる土壌実験を、静大生やプロジェクト協議会会員なども手伝って行なわれました(補助者 = 細井芳弘、ブログ子)。

  シジミの水質浄化能力については、上写真の右下に写っている2つのガラス水槽で行ないました。ピンクの水槽には湖水のみ、その横に並べたもう一つの黒い水槽には湖水とともにシジミを100個くらい入れました。授業時間の2時間でシジミの入った水槽はおどろくほど水が透明になっており、その能力のすごさを目に見える形で生徒たちに見てもらいました。

 さらには実際に湖に出かけて、水質浄化施設の見学、シジミの自然繁殖を目指している湖岸のシジミハウスの内部も見学してもらいました。

 シジミハウスの見学では、どのようにして自然繁殖でシジミを復活させようとしているのか、プロジェクトの目的とともに、実物の施設を見せながら解説しました。

 ● 授業の要約 みんなで知恵だそう日本のリン資源

    今の農業は持続的でもエコでもない

 人間も含めて生き物が生きていくには、有機物を通してエネルギーを生む窒素やリンは欠かせない。窒素については空気中にいくらもある。これに対し、食料生産や工業生産にも必要なリン資源については、日本には採掘して採算のとれるものはない。

   ところが世界的にもリン資源はこの100年ぐらいで枯渇する恐れがあり、輸入しようにも、このままでは将来日本はリン資源を確保できなくなる可能性がある。

 日本は現在、肥料、飼料などの形で年約100万トンものリン資源をモロッコ、中国などから輸入している。しかしアメリカなどではすでにリン鉱石を戦略物質と位置づけ、輸出を制限しているという現実がある。そんな懸念のあるリンなのに、おどろいたことにリン資源は日本ではリサイクルなどはほとんどなされていない。

 この点について具体的に考えるため、授業では三方原の赤土と似た園芸用の赤玉土と試薬を用いて土壌実験を実施。すると、リンを含んだリン酸は土壌をほとんどすり抜けないことがわかる。ということは、肥料のなかのリンは肝心の作物には届きにくいということになる。だから、どうしても多く肥料を使いがちになる。もう一つ、この結果からは輸入したリンはほとんど日本の土中にたまったままであろうということも推定できる。

 つまり、経済原理から採算性と効率性を優先せざるを得ない今の日本の農業は、持続的でもエコでもないという結論になる。肥料を多く使うとその分農家の収入が多くなるという今の農業のおかれているこうした深刻な構図にもっと疑問を持ってほしい。

 農業は日本の将来を左右する土台産業である。とするならば、今の社会にこのような問題が存在することをまず認識すること。その上で貴重なリン資源を持続的に利用する知恵とは何か、長期的な視点から、今後みなさん自身でも考えてみてほしい。

 その参考として「補遺」にリンは人に欠かせないという記事を挙げておく。

 ● スナップ写真 

 以下、このときの出前授業の様子を写真で紹介しておきます。

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 ● 補遺  人に欠かせないリン

 朝日新聞特集記事 = 2014年4月28日付朝刊

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